アオジ
Black-faced bunting

2017/12/21(ブログから)
裏山の梅の樹にアオジ。おなかが黄色いのが特徴。黄色いのになぜアオジ??  小さな声でチッチッと鳴いていました。

オスの頭がオリーブ色なので、それをアオと言う。緑なのに青汁、青虫、青菜、アオガエル、青信号と言う。

むかし芸大の色彩学の授業で、こんなぶっ飛んだ言霊説があると教わった。太古の日本人が青空を見上げたときアー・オーという感動の声を発した。燃える火に対する感動の声がアー・カーだった。アー・オーがアオになり、アー・カーがアカになった。

ミドリという言葉は平安時代から使われだしたけれど色名ではなかったという。 ミドリは比較新しい言葉でした。日本人にとってアオはミドリを含む何か深い根源的なイメージがあるのでしょう。


2014/02/14
アオジはホオジロの仲間で、きれいな声でさえずります。地鳴きはチッチッだけれど。アオじゃないのにアオジ、それはいいとして、アオジの「ジ」って、いったい何でしょう?

いにしえの時代、ホオジロたちのことを「しとど」と呼んでいたらしい。「しとど」って何? 漢字で書くと「鵐」。だからアオジも漢字で書くと「青鵐」となる。けれど「鵐」に「ジ」という読みはない。

巫+鳥となっている。

で、「巫鳥」(みこどり)ともいうらしい。
「巫鳥」(みこどり)=「鵐」(しとど)だという。
カミと関係する鳥だったのでしょう。
それがわかれば「ジ」の意味もわかると思います。
面白くなってきたけれど、今は深入りしません。

そういえば工芸の分野に「しとどめ」(鵐目)という言葉があることを思いだしました。工芸品や刀や楽器にあけた穴のふちを飾る金属のことです。「しとど」はホオジロのことであり、「鵐目」(しとどめ)とはホオジロの仲間に共通する目のまわりの白いふち模様のことでした。

アオジは兵庫県で絶滅危惧1類、神奈川県、埼玉県、山形県で絶滅危惧2類の指定を受けています。このままいくと古代文明の記憶と共に消え去っていくことになるのでしょう。