フタホシヒラタアブ
Eupeodes corollae

↑2019/05/04 カモミールの花で花蜜や花粉を食べるフタホシヒラタアブ。

カモミールとは2002年3月にここに移住したときからの長いおつきあい。こぼれ種で毎年勝手に育って、まったく世話をしないのに勝手に咲いてくれます。けれどこういう小さなハナアブやハナバチたちのことをこんなふうにまじまじと見るようになったのは2013年から。

過去の写真の日付を見ると、特に写真をたくさん撮ったのは2019年です。1cmほどの飛ぶ小さな生き物だから、肉眼ではこんな姿だとわからなかった。

1cmという小さですが、頭部のほとんどを占める大きな複眼、触角、透明な羽、黄色と黒のおなかの模様、背中のメタリックな光沢・・・完璧ですね。素晴らしい!

ホモサピエンスが進化したといっても、こういう約1cmの優秀なロボットを作ることができるでしょうか? 

フタホシヒラタアブは2枚の薄い透明な羽で飛ぶことができてホバリングもできる。バッテリーはいらない。エネルギー源となる食料を自分で見つけることができる。自然界の素晴らしいしくみです。

2019/05/05 薔薇の花の香りに誘われてやって来たのでしょうか?  花のサイズに比べて非常に小さい存在です。以下、この子の後ろ足に注目してください↓







カワイイと思います。 私はこの子たちの可愛さや美しさ、偉大さ、不思議さに注目したいと思います。

2019/05/05  薔薇の花で。フタホシヒラタアブが約1cmとして、この子の右斜め上にも、非常に小さなハナアブらしき姿が写っています。こんな小さな子たちのこと、誰も気にとめないと思いますが、彼らは花粉交配という地球生態系の大事なお仕事をしている。

そして万物の霊長を自称するホモサピエンスは、彼らを絶滅させるお仕事をしている。文明の進歩と思って。というか同じホモサピエンスのアタマの上に爆弾を落とす。泣き叫ぶホモサピエンスの子供たち。

自分たちの仲間の子供たちのアタマがふっとんでも平気であるなら、フタホシヒラタアブやその右斜め上の、より小さなハナアブを殺すことに何の痛みも感じないのは当然でしょう。

でも神の名のもとに爆弾を落とすのはやめてもらいたい。この小さな生命だって、神の創造物でしょ。その神という言葉、観念のせいで爆弾を落とし合わなくてはならないのであれば、神のことで争わなくていいように、「自然」と言っておいた方がいいと思う。

2019/05/03 フタホシヒラタアブにそっくりなナミホシヒラタアブというヒタラアブの仲間がいて、素人には判別しにくい。このページのトップの写真の一日前に、同じカモミールの花で見かけたので、その時期フタホシヒラタアブたちがやって来た、ということにしておきます。

それにしても、この子たちが、こんなに精緻な姿をしていたことをずっと知らなかった。みんながデジタルカメラを持って、興味のあるものを何でも撮ってみるということが重要だと思います。