カマキリの魄(たましい)
The soul of mantis


蟷螂や 五分の魄 見よ見よと


文政二年九月(1819年10月後半~11月前半)、小林一茶の作。 蟷螂(とうろう)はカマキリ。「とうろうや ごぶのたましい 見よ見よと」です。

カマキリが一茶に「私の魂を見てください」と言っている。「カマキリなんかに魂 Soul があるものか!」と言えば、近代哲学の祖デカルトは大いに賛成してくれるでしょう。しかしカマキリは、一寸(約3cm)の虫にも五分(1.5cm)の魂があるので、それを見てくれと言う。

一茶はカエルにも蜂にも鳥にも犬にも魂を見るひとでした。
一方、デカルトはそういうものに魂はない、だから彼らを殺しても罪悪感をいだく必要はないと言いました。一茶 VS デカルト。この対決はデカルトの大勝利だったようです。

現代ではカエルや鳥や犬どころか人間さえも魂はない、すべて脳の働きだという考え方が大勝利をおさめています。へたに「魂」なんて言うと「怪しいカルト宗教だ」とか「非科学的だ」と非難されることになります。

ともかく以下、私たちが見たカマキリの魂魄です。トップの写真はキュウリの雌花の子房の上に存在するカマキリの子供(2015/06/13 撮影)。

2020/11/25 この時期になると、メスなら卵を生まなくてはならない、オスならメスを見つけて交尾し、メスに食べてもらう・・・・・最後の大仕事が待っています。

360度見える素晴らしい二個の複眼。そして複眼のあいだにある三つの単眼(頭頂眼)が鮮明に撮れました。

2020/11/13 その前日、家の壁にいる大きなカマキリをヴィラモが見つけました。 そして13日夕方、彼女はそのカマキリがオスを食べているところを見つけました。

虫が嫌いなかたには気味が悪い写真かも知れませんが、私はこの姿に畏敬の念を感じます。野生の生きざま、カマキリのメスの矜持。 生死をかけた神話的な行為に畏敬します。

2020/10/13 カマキリは交尾したあとにオスを食べる。 オスを食べたメスからは通常より多くの卵が生まれるという。 それにしても数100個の卵が生まれても、わずか数匹しか生き残れない。 ここまで生きのび交尾できたカマキリは非常に優れた戦士です。

2020/11/24 草取りをしていて見つけました。 よく見かけるカマキリの小型の品種、たぶんコカマキリでしょう、死んでいました。日中は暖かくて、庭仕事をしていたら汗ばみますが、朝晩の温度が下がっているので寿命をまっとうしたのでしょう。

戦士らしくファイティングポーズのまま死んでいます。冬のあいだ、あなたたちに会えなくて寂しいですが、また来春、あなたの可愛い子供たちに会うのを楽しみにしています。

2016/10/03 ipad VS カマキリ。カマキリの勝利。

2015/06/13 トップの写真の別の角度。キュウリは開花しているこの段階から子房がキュウリの赤ちゃんです。これが立派なキュウリのおとなに成長していきます。

2014/06/16 アジサイの葉に潜んでいるカマキリ。まだ大人になっていません。

2019/06/12 ローズマリーのつぼみで獲物を待つ。LED懐中電灯で照らして撮る試み。

2020/01/30 カマキリの赤ちゃん誕生! ヴィラモが見つけ、iphonで撮りました。