コガタノゲンゴロウ
Cybister tripunctatus lateralis
エンジェルファームでは数年前から、イタリア製の大きな多目的バケツでスイレンとハスを栽培しています。そこに勝手に水生生物が生息しています。どこかで捕まえてきたわけではないんです。勝手にやって来た。上下の写真は2020年12月2日。光の角度で、緑系やゴールド系に見える。
2020/12/22 以前から見かけるこの子、ずっとゲンゴロウだと思っていました。ゲンゴロウなんですが、ちょっと小さなゲンゴロウ・・・だからコガタノゲンゴロウというそうです。で、小型ではない普通のゲンゴロウは、単にゲンゴロウという。あるいはナミゲンゴロウとかオオゲンゴロウというらしい。
普通のゲンゴロウはとんでもないことになっています。
千葉県・東京都・神奈川県・滋賀県・鹿児島県ではすでに絶滅。近年は生息が確認できず絶滅した可能性が高い府県として、埼玉県・富山県・大阪府・和歌山県・徳島県・香川県・愛媛県・福岡県・佐賀県があげられています(Wikipedia)。
私たちの子供時代には普通にいたゲンゴロウが今、危機的な状況になっているということです。それではコガタノゲンゴロウはどうかというと、Wikipediaはこう記述しています。
かつては日本各地の平地 - 低山地で普通に見られたようだが、農薬の大量使用とほぼ同時に多くの地域で絶滅した。近年は本州では生息地はわずか数か所に残るのみとなったほか、四国・九州でも局所的に残存するのみで減少が著しく、2018年現在は絶滅危惧II類
(VU)(環境省レッドリスト)に指定されている。
東京都・神奈川県・長野県・愛知県・和歌山県・大阪府・佐賀県で「絶滅種」に指定されているか「絶滅したと考えられている」。
2020/12/16 12月20日のブログでこう書いています。
急に冷え込んだ朝、睡蓮を栽培している容器が1.3cmほどの氷がはって、何と氷のなかでゲンゴロウも凍っていました。けれど見た感じ、仮死状態になっているだけでダメージを受けている様子はありませんでした。
2020/12/16 厚さ1.3cmの氷を取り上げて撮りました。このあと少し氷が解けるとゲンゴロウの姿はなく、容器の下のほうに逃れたのでしょう。 野生生物の強さを思いました。そんな生命力の強い昆虫ですら、われわれの現代文明には耐えられず絶滅に追い込まれています。