2001年1月13日にアップした記事を復刻します。エンジェルファームが始まる1年以上まえの話。隣町の小さな家に仮住まいしていた時期です。
赤鶏とは茶色系の卵を産むニワトリの品種で、白い卵を産む白い鶏より暑さ寒さに強くて家庭で飼うには赤鶏が向いていると言われています。上の写真は赤鶏の悲惨な姿です。ニワトリの健康状態は頭のトサカを見ればわかるといいます。
これはひどい状態です。
当時の友人であったS氏が自給用に8羽か10羽ほど飼っていたニワトリのなかの一羽が、犬にかまれて傷を負ったのがきっかけで他のニワトリにいじめられるようになったという。小屋の大きさにしては明らかに過密でした。それはS氏も認めていました。ともかくだんだん弱ってきてこのままだと衰弱し死んでしまうだろう。
これを飼ってくれないか?と彼から頼まれました。
こんなニワトリを引き受けるひとはまずないでしょう。 が、当時の私たちは何でも無謀にチャレンジしました。 2020/11/04
2000/12/06
2000/12/31
去年の12月6月でした。
奥豊後の田舎暮らし仲間のSさんから赤鶏を一羽もらいました。鶏小屋の外を散歩しているとき犬に噛まれたそうで、それがきっかけで他の鶏にもいじめられるようになり、やせて悲惨な状態になっていました。
トサカが白く病的でした。
ヴィラモはこの鶏が早く元気になって健康な卵を産めるようになることを願って「桃子」と名づけました。桃太郎みたいに、桃には元気なイメージがあります。
すると桃子は急速に元気を回復し12月31日には写真のようにきれいな顔立ちに戻ったんです。トサカが赤く健康的になってきているでしょ。ニワトリの健康状態はトサカでわかるというのは本当でした。
2000/06/06
2000/12/20
上12月6日、下12月20日です。
短いあいだに見違えるような変化。
ストレスがかからない環境におかれるだけで、こんなに急に変わるなんて!
エサも玄米・玄米パン・うどん・野菜・魚等のあらゆる残飯、それに米ヌカ・モミガラ・モミガラ燻炭・カキ貝の殻・雑草等 とにかく何でも食べさせています。
桃子は烏骨鶏の花子やタマ子と共に一日中体を動かして、せっせとエサをついばんでいます。本当はこんなふうにのびのびできる養鶏場であってほしいと思います。狭いゲージに閉じこめて体の向きを変えることもできないような養鶏場があります。鶏が神経を病んでくるので精神安定剤を与える養鶏場もあるとか・・・
日本人はイスラエル人と並んで世界でもっとも鶏卵を消費しています。もっと健全な育てかたをしないと危険だと思います。薬品漬けの病的な鶏が産んだ卵が人体にいいとはとても思えません。
2001年1月13日
以上短い記事ですが、環境問題、過密の問題、食の問題等の解決を示していると思います。またヴィラモが「桃子」と命名したように、当時この子にしっかり愛情を注いだと思います。それから、これは傷ついた動物たちがよくやることですが、地面に少し穴を掘って、そこに入ってじっとします。
それは自然界のセルフヒーリングだと思います。やっぱり土の上で飼うことは重要ではないでしょうか? ニワトリの卵は工業製品ではありません。生命です。しかもニワトリはかなり野性的な生き物です。自分で土を掘ってミミズなどを見つけて食べます。バッタも追いかけて食べます。何とムカデは大好物です。
それにしても人間と違って動物たちは回復が早い・・・
2000/12/07 土のうえで自分を癒す桃子。烏骨鶏の隣で。
2000/12/17 お米や雑草をついばむ桃子。
当時の記事には書いていませんが、ミミズと青草をたくさん与えました。ニワトリはミミズをたいそう喜びます。ミミズはニワトリにとって重要な消化酵素を持っているそうです。
青草もものすごく喜びます。草を狂おしく求めます。ニワトリがあんなに求めるものを多くの養鶏場では与えません。養鶏場が悪いのではなく、いろいろ経済的社会的事情があると思います。卵の価格を思ってみてください・・・
2001/01/02 ハクサイを食べる桃子。
2001/01/12 雪が降りました。当時のニワトリ小屋は網で囲っただけで屋根がなかった(雨のときは簡単な屋根付きの木箱に避難)。つまり小屋とはいえませんが、雪が降っても桃子は元気でトサカも赤い。どうどうとした立派な牝鶏になりました。