単独性ハナバチ S
Small Solitary Bees

上下は2021年4月20日撮影。蟻サイズの、ごくごく小さなハナバチ。ブロッコリーかメキャベツの花で吸蜜しています。私もそうでしたが、華やかな蝶に目を奪われがちで、地味で小さい彼らのことを長らく見落としていました。

花の写真を撮るとき、彼らの姿が邪魔だと思ったこともよくあります。実は彼らも植物の花粉を運ぶという大切なお仕事をするポリネーターでした。 このページでは、ミツバチよりずっと小さな、蟻ぐらいのサイズのハナバチを「単独性ハナバチ S」としてまとめてみます。

ごくごく小さなこの子たちは、専門家でないと見分けがつきません。コハナバチの仲間なのか、ヒメハナバチまたはケアシハナバチの仲間なのか、わかりません。とりあえず、こういう子たちの姿をアップしておきます。教えてもらえたらうれしいです。


2021/04/20 ミツバチはハチミツをもたらしてくれるので評価が高い。けれどこのような蟻のような小さなハナバチを知る人は少ないと思います。

英国のWILDCARE Nationwide Ecology SuppliesというWebサイトでは“the star pollinators of the bee world”、ハナバチ界のスターポリネーターであると表現しています。このサイトは以下のように述べています。

ほとんどの人は、すべてのハナバチ(Bee)が巣に住んでいて、蜂蜜を作り、女王に仕えると考えています。

そうではありません。

英国の267種のハナバチ(Bee)のうち、ミツバチ(Honey Bee)は1種のみ、マルハナバチ(Bumble Bee)は25種のみです。これらの26種は社会的であり、コロニーで生きる。

ハナバチ(Bee)の他の90%は単独性ハナバチ(Solitary Bee)です。それは約240種です。彼らの生活を観て、彼らを監視し保護する方法を学びましょう。


日本の場合は、ミツバチは在来種である日本ミツバチと、養蜂用に導入された外来種の西洋ミツバチの2種がいます。マルハナバチは14種類。北海道から九州にかけて広く分布するクマバチ(キムネクマバチ)は1種。

その他のハナバチ(ムカシハナバチ科、コハナバチ科、ヒメハナバチ科、ケアシハナバチ科、ハキリバチ科、コシブトハナバチ科、ミツバチ科)は397種。

日本でもハナバチ界のスーパーポリネーターである単独性ハナバチが圧倒的に多いのですが、一般にはほとんど知られていません。生態系において極めて重要な役割を荷っている彼らの存在に気づいていない・・・

2021/04/07 アブラナ科の十字架花弁で吸蜜。

2021/04/07 WILDCARE Nationwide Ecology Suppliesは述べています。

ミツバチは私たちのすべての植物、花、木で最高の花粉媒介者であるという一般的な信念に反して、単独性ハナバチはミツバチよりも優れています。

彼らは(社会的なミツバチとは異なり)足に花粉かごを持っていないので、飛ぶにつれてはるかに多くの花粉を失い、ミツバチの世界のスターポリネーターになります。たとえば、一匹の赤いツツハナバチは、一匹のミツバチ(働きバチ)の120倍の花粉散布を行います。

2021/04/07 紫花菜で吸蜜。WILDCARE Nationwide Ecology Suppliesは続けます。

単独性ハナバチの生息地を作るには、マルハナバチ保護トラストの 5つの簡単な行動に従うのが賢明です。これには、庭をワイルドに育て、多種多様な花、低木、木を植えることが含まれます。

2021/04/07 そういう意味ではエンジェルファームも設立(2002)以来、多様な草花、ハーブ、野菜、山菜、果樹、花木を育て、雑草と共生してきました。単独性ハナバチたちの生息地を作ってきたといえます。

2021/04/07 脚の毛に花粉がいっぱい付着しています。

2021/03/19 紫花菜にやって来る。

 

2021/03/19 紫花菜の花で吸蜜。

2021/03/19 飛び立つ。

2021/05/23 薔薇「ドルトムント」のおしべで。このように小さい。

2021/05/23 花粉を集めているのでしょうか?

2021/05/23

2021/04/30

2021/04/30 オスが空から飛来。

2021/05/23 イタリアンパセリの花で。

2021/05/31 ゲンペイシモツケの花で。

2021/05/06 カラバミの花で。外来種のオッタチカタバミかも知れない。

2021/05/25 野菜のシュンギクの花で。

2021/05/25 野菜のシュンギクの花で。

2021/06/09 スイレン「マニーレッド」のオシベで。いかにも小さい。

2021/06/09 上の部分拡大。

2021/06/09 ピンク色のスイレンで。

2021/06/25 白スイレンで。

2021/06/25 上の拡大。オシベにつかまっている。

2021/06/24 グラジオラスの花で。

2021/06/24