ギボウシの葉のシュレーゲルアオガエル

シュレーゲルアオガエル
Schlegel's green tree frog

「シュレーゲル」なんていう名前だから外来種かなと思ってしまいますが、れっきとした日本固有種。姿がそっくりのモリアオガエルの姉妹種だという。

2009年7月8日のブログで、私はこのカエルをモリアオガエルとして発信しました。
シュレーゲルアオガエルなんて知らないですから、このてのカエルはモリアオガエルだと思ったんです。

するとしばらくしてある新聞社所属のカメラマンのかたから「九州にはモリアオガエルはいないはずだ」とのご指摘をいただきました。それで色々調べてみて、シュレーゲルアオガエルという名前を知ったんです。

幕末に長崎にやって来たドイツ人医師・博物学者のシーボルト(1796~1866)が、生きたまま船に乗せ、持ち込んだ先がオランダのライデン王立自然史博物館だったという。当時の館長、ヘルマン・シュレーゲル(1804~1884) が名前の由来だそうです。

シュレーゲルアオガエル

2018/06/29 梅雨の雨に洗われたギボウシのきれいな葉で、じっとするきれいなシュレーゲルアオガエル。アマガエルはいたるところに生息し毎日目にしますが、シュレーゲルアオガエルはめったに目にしません。

人目につくところに生息しないのかと思うと、人目につかないところでも、まあ出会いません。もともと個体数の少ない種族かと思うと、たとえば「京都府レッドデータブック2015」によると「かつては普通に見られたが、環境変化により近年著しく減少している」と記述されています。

おそらく京都府環境部自然環境保全課がいってるようことが日本全国で起きているのではないでしょうか?

姉妹種であるモリアオガエルは危機的状況です。
» 日本のレッドデータ : モリアオガエル

絶滅寸前(絶滅危惧種1類): 奈良県
絶滅危惧2類: 千葉県、兵庫県、岡山県
準絶滅危惧: 山形県、新潟県、栃木県、群馬県、長野県、静岡県、愛知県、大阪府、和歌山県、島根県、山口県

2009/07/08 以前はあった庭の小池の側に植えたギボウシの葉のうえでじっとするシュレーゲルアオガエル。ブログで「モリアオガエル」として発信したのがこれでした。

私は中学生まではあらゆる生き物が大好きでしたが、高校生になって、喘息の発作が起きるようになったこと、学校の勉強が難しくなったこと、芸大受験のための美術の研鑽(実技)等に追われるなかで、私のなかでカエルたちの存在が遠のいていったということがあると思います。

そのごの人生でも勉学や仕事や雑事に追われ、長らくカエルたちのことを忘れていました。2009年7月8日のブログで私はこう書いています。

私たちの現代文明は忘れていましたが 自然との共生・調和は、人間自身の健康の基本条件でした。

現代文明もカエルたちのことを忘れていたんです。それは結局、私たちの不健康につながってると思います。勉学や仕事、雑事が大事になるという生き方は、あらゆる生命を忘却する生き方です。

私たち自身が、惑星地球に生息する生命のひとつであることを忘却することになります。それは健全なことではない。何か異常な事態だと思います。 私たちはAIではありません。生命です。霊的存在でもあります。そうですよね? それが怪しい、非科学的であるというのであれば、神道も仏教も道教もみんな怪しい。 日本の精神文化の伝統のほぼすべてが怪しい。

2009/07/08 上の写真を正面から撮りました。
私たちは小さな星で暮らしている。そのことも忘れていると思います。あらゆる雑用や気晴らしや夢や欲望や不安、恐怖のせいで、たぶん私たちは間違った生き方をしていると思います。 これは自分自身を滅ぼす生き方だと思います。

2014/09/08 野菜用の支柱にするための竹を切るために、近くの竹やぶに入って見つけました。

中央部にいます。

シュレーゲルアオガエル

2015/07/03 シュレーゲルアオガエルの子供。

シュレーゲルアオガエル

2022/11/09 
2022年11月11日、Facebookにこんなふうに書きました。

カエル界の貴公子、シュレーゲルアオガエル。 「シュレーゲル」なんていうから外来種みたいだけれど、れっきとした日本固有種。 カエル界のお公家さんとも言われている。

シュレーゲルアオガエルを見たあとでアマガエルと出会うと、アマガエルが何となく庶民的に見える。

関東、関西圏で準絶滅危惧種となっています。うちの庭でもめったに見かけない。減ってもいるだろうし、隠れるのもうまい。

一昨日、薔薇の葉にじょうずに同化しているのを見つけてたいそう喜んだ。 われながらよく見つけたと思ったら、「あっ、こんなところにカエルが隠れている」とヴィラモも気づいた。

2022/11/09 以下がその投稿のオチ。

「これはアマガエルではなくて、シュレーゲルアオガエルなんやで。れっきとした日本固有種で・・・」と知ったかぶりするとヴィラモは無視・・・・・

ヴィラモにとってみたら日本固有種かどうかなんてあまり興味がない。ひとりの生き物として見ている。「ラベル貼り」をしていない。それより愛情をもって観察している。

私も写真を撮るときは、“愛の眼”で撮っていると思います。そもそも私は学者ではないし・・・。そうそう私は将来の夢として生物学者になりたいという気持ちもありました。生物が大好きだったからです。

でも高校の生物の授業時間に思い知りました。私は生物を研究したいのではなく、単に生物が好きだということがわかった。解剖したり、カエルを分析して数値化したいわけではなかった。私は算数も化学も苦手だった。それなら分析や数値化とは関係のない美術をめざそうと思ったんです。

2022/11/09 うまく葉っぱと同化しています。

2022/11/09 エンジェルファームの庭は広いから、気づかないだけかも知れません。

2024/05/23 あれからシュレーゲルアオガエルの姿を見かけないなーと思っていました。トノサマガエルの姿もまったく見かけないし。

2024年5月23日夜、前庭でシュレーゲルアオガエルの声が聞こえました。YouTubeで聞いたことがあって、それと同じでした。すぐにスマホを取ってきて、その様子を撮りました。それが下です↓

軽やかにカラカラ鳴いているのがシュレーゲルアオガエル。低い声でギューギュー鳴いているツチガエルの声も聞こえます。



アマガエルと暮らす
Live with japanese tree flog
トノサマガエル
Black-spotted pond frog