グラジオラスで吸蜜するトラマルハナバチ

大活躍!トラマルハナバチ
Tiger bumblebee is doing the great job

Music by Lee Rosevere“Weightless”

近年エンジェルファームでも花粉宅配業界のスーパースター・ミツバチが、あきらかに減少しています。そんななかで同じ業界のトラマルハナバチは、現代の環境悪化にもめげず大奮闘しています。

トラマルハナバチ(Bombus diversus diversus Smith)は日本固有種。英名がないとのことで、虎のような偉大なる“Tiger bumblebee” として世界に発信したいと思います。

グラジオラスに吸蜜に来たトラマルハナバチ

2020/06/28 グラジオラスの花にやって来たトラマルハナバチ。

グラジオラスに吸蜜に来たトラマルハナバチ

2020/06/28 グラジオラスの花のなかでトラマルハナバチ。

グラジオラスに吸蜜に来たトラマルハナバチ

2020/06/28 グラジオラスの別の花に移動する。

グラジオラスに吸蜜に来たトラマルハナバチ

2020/06/28 エンジェルファームでは赤・ピンク・黄・白のグラジオラスを少し栽培しています。すべての色にトラマルハナバチはやって来ます。

グラジオラスに吸蜜に来たトラマルハナバチ

グラジオラスに吸蜜に来たトラマルハナバチ

2020/06/28 グラジオラスの花の奥で吸蜜を終え、外の世界に移動するところ。

グラジオラス

2020/07/01 エンジェルファーム創立(2002年)当時からグラジオラスを育てています。独特な美しさがあって大切にしてきました。

ムシトリナデシコに吸蜜に来たトラマルハナバチ

2020/06/02 ムシトリナデシコの花にやって来たトラマルハナバチ。

ムシトリナデシコで吸蜜するトラマルハナバチ

2020/06/02 ムシトリナデシコは江戸時代に観賞用としてやって来たヨーロッパ原産の帰化植物。現在は雑草とみなされているようですが、蝶や蜂が大変好むのでエンジェルファームでは大切に栽培しています。

ムシトリナデシコで吸蜜するトラマルハナバチ

2020/06/02 食虫植物ではないのに「虫取り」という名前がついています。花粉媒介のお仕事をしない蜜ドロボーのアリを寄せつけないために、茎の上の方にネバネバ物質を分泌。ゴキブリホイホイならぬ「アリホイホイ」みたいなものです。

ゲンペイシモツケで吸蜜するトラマルハナバチ

2020/06/02 ゲンペイシモツケの赤花で吸蜜。

ゲンペイシモツケで吸蜜するトラマルハナバチ

2020/06/02 ゲンペイシモツケの白花。同じ株からピンクと白の花が咲きます。花蜂たちが大好きな花です。

ゲンペイシモツケで吸蜜するトラマルハナバチ

ゲンペイシモツケは花蜂たちが大変好むのと2色混合の花がおもしろいので1本は庭に植えたい植物です。低木でコンパクトでもあります。海外でも「Japanese spirea 'Genpei'」として流通しているようです。

» ガーデンセンターZahradnictví(イタリア・ミラノ/チェコ・プラハ)
It is truly an interesting piece with bi-coloured flowers. The corymbs come out in either rich pink colour or pure white. (2色の花が咲く本当におもしろい花です。リッチピンクかピュアーホワイトのどちらかがでる)

サルビア・ガラニチカで吸蜜するトラマルハナバチ

2020/06/29 サルビア・ガラニチカの花弁の濃い紫とガクと茎の黒とトラマルハナバチの背中の黄色の組み合わせが鮮烈な印象です。

サルビア・ガラニチカで吸蜜するトラマルハナバチ

2020/06/29 ずっと「メドーセージ」と呼んでいた植物です。今でも園芸店でその名で表示されていたりします。実はこの植物はメドーセージ(学名サルビア・プラテンシス)ではなかった。園芸業界の流通業者が間違ったのだという。

最近「ガラニチカ」と表示されるようになったけれど覚えにくい。「ガラニチカ」は原産地の1つであるパラグアイの先住民族グアラニ族に由来するという。

サルビア・ガラニチカで吸蜜するトラマルハナバチ

花の構造が花蜂に配慮したシソ科植物特有のかたちです。雄しべが背中にあたっています。

チェリーセージ「ホットリップス」で吸蜜するトラマルハナバチ

2018/05/30 チェリーセージ「ホットリップス」で吸蜜。

チェリーセージ「ホットリップス」で吸蜜するトラマルハナバチ

チェリーセージ「ホットリップス」の側を飛ぶトラマルハナバチ

2018/05/30 チェリーセージ「ホットリップス」とトラマルハナバチ。ホットリップスは可愛い。可愛いけれど逞しくもあります。エンジェルファームのようなワイルドな環境では、可愛いだけでは生きられない・・・

オオバギボウシの花に来たトラマルハナバチ

2019/05/30 オオバギボウシの花にやって来た。オオバギボウシの若葉「ウルイ」はたいへん美味しい山菜です。エンジェルファームではテンプラにしていただきます。

オオバギボウシの花芯にもぐるトラマルハナバチ

雄しべを足場にして、花芯にもぐりこもうとしています。世界中のガーデナーに愛されているホスタはこの大葉ギボウシや小葉ギボウシを品種改良して作られた園芸品種です。

オオバギボウシの花芯にもぐるトラマルハナバチ

とことんもぐります。後ろ脚が少しだけのぞいています。

次の仕事場に向かうトラマルハナバチ

仕事を終えてひとやすみ・・・しません。休憩をとっているマルハナバチをみたことがありません。いったいどういうカラダなんでしょう。寿命が短いのではと思ったら、やっぱり2カ月ていどだという。

ラベンダーで吸蜜するトラマルハナバチ

2020/06/20 ラベンダーの花にやってきた。

ラベンダーで吸蜜するトラマルハナバチ

それにしてもよく伸びる口です。吸蜜するときだけ伸びます。

ガウラで吸蜜するトラマルハナバチ

2020/07/09 ガウラ(白蝶草)は英名Bee Blossomというだけあって本当に花蜂たちがよくやって来ます。一家に一株必要ですね。一株つくっておけば、こぼれ種で次々と増えていきます。

オトギリソウで吸蜜するトラマルハナバチ

2020/07/17 薬草のオトギリソウで吸蜜。西洋で神聖視されてきたハーブ「セイント・ジョンス・ワート」の和名は「西洋オトギリソウ」。オトギリソウとセイント・ジョンズ・ワートは近縁種ですが、見た目はかなり異なります。これは近くの野原に自生していたものを少し株分けして増やしたものです。セイント・ジョンズ・ワートの苗は園芸店で売っていますが、オトギリソウの苗はふつうの園芸店にはありません。

オトギリソウで吸蜜するトラマルハナバチ

日本のオトギリソウも重要な薬草でしたが、近年は知る人ぞ知る、といったところでしょうか。

ヤマアジサイ「アマチャ(甘茶)」で吸蜜するトラマルハナバチ

2019/06/05 ヤマアジサイ「アマチャ(甘茶)」で吸蜜。釈迦の誕生日とされる4月8日に釈迦像に甘茶をかけますが、アマチャの葉を天日乾燥して作ります。日本のステビアというべきものです。

野薔薇「みやび」にやって来たトラマルハナバチ

2020/06/03 野薔薇「みやび Minyabi」にやって来た。

野薔薇「みやび」

2020/06/07 野薔薇 “みやび Minyabi”が薔薇の本には載っていないと思ったら、山野草として販売されたり、盆栽として栽培されてりしているようです。エンジェルファームでは貴重な原種薔薇として栽培しています。

野薔薇「みやび」で吸蜜するトラマルハナバチ

2020/06/03 野薔薇ですから花が小さい。小さい花にしっかりアタマを突っ込む。

野薔薇「みやび」で吸蜜するトラマルハナバチ

2020/06/03 いろんな植物を栽培しておくと昆虫たちがいろんな表情を見せてくれます。自家花園の楽しみのひとつです。死体の羅列である「昆虫標本」の世界とは正反対の生命の世界、生命の姿です。毎日身近に彼らの生きる姿を愛でることができるのは幸せなことだと思います。必要なことでもあると考えています。

野薔薇「みやび」で吸蜜するトラマルハナバチ

2020/06/03 トラマルハナバチを撮っていたら、小さな花アブの姿が見えました。

コンフリーの花で吸蜜するトラマルハナバチ

2020/06/02 コンフリーの花で吸蜜。

ヒメシャラの花で吸蜜するトラマルハナバチ

2019/06/17 ヒメシャラの花で吸蜜。直径2cmぐらいのごくごく小さな花です。

ヒメシャラの花とトラマルハナバチのお尻

花が小さいのでトラマルハナバチのお尻が大きく見えます。このヒメシャラ、軽トラックを借りて熊本の植木市まで運転して購入した樹木のひとつです。マルハナバチたちも喜んでくれたので苦労のかいがありました。
» 軽トラックの荷台にのるヒメシャラの姿
» ヒメシャラを植えた様子

ヒメシャラに少し雪が積もる

2018/01/22 ヒメシャラに少し雪が積もりました。

エンジェルファームで活躍しているトラマルハナバチですが、京都府では「準絶滅危惧種」に指定されており、以下のように記述されています(京都府レッドデータブック)。

丹後地域の箱石海岸で1970年代にはハマゴウの花上に多数飛来していたが、近年ではほとんど姿を見なくなってしまった。京都市の市街地近郊でも、芦生でもかなり普通に見られたが、激減している。絶滅危惧種にしてもよいくらいである。

平地ではクロマルハナバチよりはるかに普通にいるマルハナバチであったが、近年、その個体数はどこでも激減している。重大な異変であるが、原因は不明。