ニホンヤモリ
Schlegel's Japanese gecko
ヤモリはハ虫類。ハ虫類といえばカナヘビやトカゲやヘビもそうです。ハ虫類のことをまれに偏愛するひともあるけれど、一般的には嫌われ恐れられます。
実は日本に生息する陸上のハ虫類で、毒を持っているので注意すべきなのは、マムシとヤマカガシとハブだけです。
ヤモリもカナヘビもトカゲもまったく無害、どころか害虫を捕食してくるありがたい生き物です。よく見ると可愛い。特にヤモリは可愛い。
2021/05/25
エンジェルファームの玄関口で見つけた体長4cmぐらいの小さなヤモリの赤ちゃん。自分を守るために威嚇しているのでしょうか?
エンジェルファームでは玄関口と家のまわり(犬走り)がモルタル製になっていますが、その部分と地面の間の隙間に雑草が入り込んでいます。以前はそれをエンジン草刈り機できれいにしていたんですが、数年まえからきれいにするのをやめました。
ヤモリの赤ちゃんはその雑草の茂みに逃げていきました。ヤモリやトカゲたちの隠れ家になっているようです。生物多様性の庭づくりを考えるなら、こういう雑草の茂みを残してやることが必要だと確認しました↓
2009/10/25 窓ガラス(すりガラス)の向こうにヤモリ。
2015/11/08 ヤモリは慎重な生き物なので、屋内で見かけることはほとんど無いんですが、このときは屋内で撮影できました。現代人はこんな小さな無害な生き物すら恐れます。実は人間ほど恐い生き物はいないのに・・・
2022/06/27 こんなふうにFacebookに投稿しました↓
ここだけの話ですが、私の仕事部屋にはヤモリが目の前に現れることがあります。 それは大変名誉なことなんですが、大きな声では言えません。
なぜって、ハ虫類を嫌うひとが多いからです。
漢字で「家守」とか「屋守」と書きます。 年配のかたは「家の守り神」と言われます(気がつくと私も年配になっていた)。
私もそうだったんですが、こういう生物がいない都市に生まれ育つと、ハ虫類を気味悪く感じてしまう。
人類の深層意識のなかに、ハ虫類に苦しめられた遠い記憶が蓄積されているのかも知れません。あるいは単に、見慣れないものが気持ち悪いだけかも知れませんが。
2022/06/27
ヤモリはホモ・サピエンス(賢いひと)に害する生物を捕食してくれるだけで、サピエンスには何の害もなさない、いたっておとなしい生物です。よく見るとたいそう可愛い。サピエンスならヤモリを愛しましょう。
2022/09/22 私(香山)の仕事場に現れたヤモリ。
2022/10/05 仕事場に現れたヤモリ。最近、この仕事場を「屋根裏企画室」と呼ぶことにしました。
(現在は蔵を仕事部屋にしているので、この部屋は使っていません)
2022/10/05 めったに現れないので、現れたときには記念撮影しておきます。右下のネジ、不細工なので取りたいのですが、動かないのでそのままになっています。屋根裏部屋なのでよしとします。
2022/10/05 この日は「屋根裏企画室」の窓(すりガラス)の外にもヤモリ出現。
2022/10/21 この部屋にいるときは、だいたいパソコン画面に向かっているんですが、ヤモリのような生き物が側にいることはいいことだと思っています。思考と感情に影響を与え、文章に影響してくれからです。
思うに、ヘーゲルやニーチェやマルクスはヤモリの影響を受けなかった。彼らの視界にヤモリは存在しなかったと思います。今のような地球の危機・生命の危機の時代にあって、ヤモリたちを視野に入れない哲学・思想は、もはや時代遅れではないでしょうか?